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2019年10月22日~10月24日 製材機を買う

 
キャンプ場予定地で伐る木を活用するため、簡易製材機を買うことにし、代理店がある京都府南丹市まで製材機を見に行くことにしました。



10/22(火)  製材機を見に行く

即位礼正殿の儀が実施される休日。
朝3時半に家を出て、京都府南丹市にある製材機の代理店もやっているNPO法人美山里山舎に向かう。中国縦貫道経由で400キロ強、11時前に到着。代表の小関さんが迎えてくれた。
小さな壁にマウンテンバイクがかかった小屋がいくつか並んだ横に大きな日本家屋がありその上の斜面には大きな木材ヤードが立っている。
壁全体が薪棚になった巨大な木材ヤード
小関さんにまず製材機を見せてもらう。太い丸太を組んだヤードの奥に製材機が据えてあり、その上にはH鋼でトラックと製材機のレールの間を丸太を釣り上げて上げ下ろしするためのホイストが取り付けてある。
木材ヤード内に設置された製材機。

小関さんがこの製材機を選んだ理由は、他社製品に比べ強度が高く、重い丸太を載せてもレールがゆがんだりしないからだそうだ。
製材を実演していただく
小関さんに製材を実演していただく。ノコギリの滑りをよくするための水タンクに中性洗剤を大匙1杯ぐらい入れると良いこと、ソーヘッド(エンジン付きノコギリの部分)を自動でスライドするオプションは是非つけておいたほうが良いこと、バンドソー(ノコギリの歯)の目立て機は製材を生業にするほど大量に製材するのでなければ目立て機を買うより替え刃を買って、目立てをしてくれる業者に頼むのうがよいこと等を教えていただいた。
また、巨大な木材ヤードは、柱になる丸太に製材機で切り込みを入れて長いほぞを作り、梁になる丸太にチェンソーでほぞ穴を作って、柱のほぞ穴に梁を差し込む方法で作られているとのこと。固定資産税の対象になる建物の条件は「3面に壁がある地面に固定されている建物」なので、壁は張らずにそこに厚み4cmの厚板で作った薪棚を作って、薪を積むことで壁ができるというなかなかのアイディア。
製材機を買うことになった動機をたずねると、本職は美山で修行を積んだ伝統工法の大工さんで、自分が欲しい木材が手に入らないので、それを自分で作るために杉山と製材機を買ったのだという。
通常は手に入らない厚さが5cmもある板をウッドデッキなどに惜しげもなく使っていて、何年もつかなんて気にせずに傷んだら新しい木と取り換えるらしい。
杉山内には、知り合いのMBXが趣味の人が作って運営しているというMBXのコースがあったり、海外から来た研修生が立てたというヨガ用の屋外デッキがあったり、大量に出るおがくずを使った手作り浄化槽があったりと、いろいろと参考になる。
斜面に作られた手作り浄化槽。
中にはおがくずが詰められていて好気性のバクテリアが汚水を浄化してくれる。
木材を粉砕するウッドチッパーはイタリア製の20馬力以上のトラクターに接続して使うもので、動力付きの物に比べて軽々と粉砕できるという。
最後に建物の中で薪ストーブを見せてもらった。スペイン製で前一面が耐熱ガラス張りのシンプルな箱型の薪ストーブは煙突に自動で火力を調整する弁がついていて、通常高温で一気に燃え尽きてしまう針葉樹をとろとろゆっくり燃やせるという。耐熱ガラス越しに見る火は4Kテレビで見る焚火のようで、過去に見た薪ストーブではこれが一番気に入った。
シンプルなデザインの薪ストーブ。
煙突のところにある丸い蓋で自動的に火力を調整してくれる。
結果、予定通り製材機を買うことに決めた。広島に戻って引き取り方法を調整してから日程を連絡することにして美山里山舎を後にする。この日は姫路まで移動して一泊。

10/23(水) 姫路城観光&木工機械を見に行く

せっかくの移住後初遠出なので、姫路城観光へ。

真っ白な漆喰の壁が美しい姫路城
城を見るときの視点がすっかり変わっていて我ながらびっくり。梁や柱の組み方や床板のはり方、古い瓦を使った雨落ちや水路をの作り方をキャンプ場づくりの参考にならないかとついつい熱心に観察してしまう。
古い瓦を使った歩道脇の水路。
キャンプ場予定地で作ってみよう。
昼前、姫路を出発し福山へ。製材した木の表面を滑らかにするために自動カンナが欲しいのだが、インタネットをみても何がいいやらさっぱりわからない。福山に「プロショップマシンセンター」という木工機械の中古を専門に扱っている店を見つけたので帰りに寄ってみることにしたのだ。店の人が田んぼの中にある倉庫に案内してくれて、分解修理中の機械の奥に置いてあった自動カンナを見せてくれた。木工所に置くような機械で大きくて重い。しばらくするとわざわざ社長がこられて、インタネットではどうしてもわからなかった手押しカンナと自動カンナのちがいと使い方を丁寧に教えてくれた。
製材機で伐った材は、それほど平らではないので、3mほどの鉄の台が付いた手押しカンナで、まず1面を平らに削り、平らにけずった面を横の鉄の板に押し付けながら削ることで直交する平らな面を2面作る。そのあと自動カンナで平らな面を下にして、平らな面に合わせて反対側を削ると、切り口が長方形のまっすぐな板が作れるのだそうだ。手押しカンナ、自動カンナ、丸鋸が付いた万能機が総重量820kg、100万円弱で、動力は3層200Vの電源が必要とのこと。今の我々にはかなりオーバースペックなので購入は見送ることにした。お店に帰る道すがら、なぜ福山に木工機械の中古を専門に扱っている会社があるのか不思議だったので聞いてみた。すると、ここ福山は日本一の下駄の産地で、下駄工場のほかにも家具や木材加工の木工所がたくさんあるらしい。この会社はこれらの木工所に対する新しい木工機械の導入や保守修理が本業だそうで、その延長でお得意さんから引き取った中古品を分解・整備して販売しているとのこと。美山里山舎にしろプロショップマシンセンターにしろ、おや?と思うものには何かしら理由や歴史があるからおもしろい。今回は縁がなかったが、本格的な木工機械を買うことになったら、またここに来てみよう。4時ごろ、福山を出発し、帰路に就く。家に帰ったのは8時過ぎ。なかなか得るものが多い、久しぶりのロングドライブだった。

10/24(木)製材機の運搬方法を検討する

朝から雨。天気予報では一日中降る予報なので、作業はお休み。外に出るとわずか2日いなかっただけなのに紅葉がずいぶん進んでいた。
あちこちの木が色づき始めた

見浦牧場に製材機を買うことにしたと報告ついでに、伐ってもいい杉がないかを相談に行く。キャンプ場予定地内にある木はほとんど赤松で、赤松はヤニが多く木を蒸す等のヤニ抜き処理をしないと人が触れる場所に使うのは難しいらしい。となると壁や床には杉を製材する必要があるので、見浦牧場の土地の中にある適当な杉を教えてもらいに行ったのだ。父は半身に力が入らなくなってきていて、今
朝も家のなかで転倒してなかなか起き上がれなかったらしい。今日は調子が悪いので明日杉の木があるところを案内してあげると言ってくれた。
自宅に戻って製材機の引き取りの段取りをする。最後の1台を逃すと次は2月と言っていたので、すぐに取りに行けると思い、500km弱の距離をどうやって取りに行くかを検討。
荷物を取りに行く方法にはトラックチャーター、見浦牧場のトラックを借りる、レンタカーを借りるという選択肢がある。トラックチャーターだと結構な料金がかかりそうだし、初体験のトラック運転で見浦牧場のトラックに何かあったら大変なので、各種保険はもちろんETC、カーナビもついているレンタカーにすることにした。とりあえず1トン車なら楽に運転できそうだと、1トントラックを予約して1W後に取りにいけるかと連絡したら、実は最後の1台が入ったコンテナはまだ太平洋上を船で輸送中で到着は11月末ごろの予定とのこと。また、大きさから1トンに乗せるのは無理で2トン車が必要とのことだった。日程が決まったころに連絡いただいて2トン車で再手配することにした。

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