昨年の夏から始まったキャンプ場予定地入り口にある廃屋のかたずけ作業がようやく完了しました。それまでの道のりはこちら。
一通りの始末が終わったところで、次のフェーズの進め方を検討する。廃屋が建っていたところは、あちこちに大小の束石が埋まっており、石の間は腐った藁ぶきの藁と木材と土が混ざって田んぼの泥のようになっている。ここを整地するには石を掘り出し、表面の泥をかき取ってから、砂利や真砂土を入れて平らにならす必要がある。表面の泥をかき取るのは、油圧ショベルの複数の関節を同時に動かしてバケットを水平に動かす「スイープ」という技術を要求されるので、ここの泥をかき出し終わったら相方はさぞかし運転上手になっていることだろう。
油圧ショベルで軽トラダンプに泥を積んで運ぶ、という作業を2度ほどやってみてから、明日からは、油圧ショベルで敷地奥から手前まで石を掘り出してよけながら表面の泥をかき集めて山にしてから、軽トラダンプに積んで運ぶ、という手順で進めることにした。
午前中は体力を要求される廃材かたずけ作業の続き。体にダメージが残らない程度で切り上げて泥のかき出し運搬作業を始める。最初のうち、アームを手前にひかずにバケットを持ち上げていたせいで車体が不安定になり、それが怖くてバケットをあまり上げずに軽トラダンプの荷台に積もうとしたらバケットが荷台のどこかにガンと接触。すぐダメージを確認すればよかったのだが、大したことないだろうと作業を続け、泥を積み終わってから確認したら、左側のリアゲートを止める掛け金ハンドルが折れてなくなっていた。泥を下ろして探してみたがハンドルは見つからず、とりあえずバールでたたけば掛け金を外すことができるので、そのまま作業を続行する。泥を下ろしてから空荷で帰るのが惜しいので、途中の採土場によってスコップで砂利交じりの真砂土を積んで戻る。積んで帰った真砂土を敷地内の軽トラダンプが通るへこんだところに降ろしてならしているすきに、相方が軽トラダンプがいない間に油圧ショベルでかき集めた泥を積む。6回運んだところで今日の作業は終了。
帰りに見浦牧場に軽トラダンプの掛け金ハンドルが折れた件を相談に行く。溶接すれば治るよと言われ一安心。
9時ごろ壊れた軽トラックで見浦牧場に行く。折れた掛け金ハンドルを見てもらうと、もっとひどい壊れ方を想定していたらしく、これならハンドルの棒を溶接でつければすぐに治るというので見浦牧場の作業場の横に軽トラダンプを移動する。父と弟がスクラップの部品からハンドルに使えそうな棒の部分をグラインダで切り離し、大きな古い直流のエンジン発動機につないだ鉄工所にあるようなハイパワーの電気溶接機で掛け金にハンドルを溶接する。あっという間にハンドルが復活。溶接ができるのとできないのでは修理の機動力が段違いだ。すぐには無理だが身に着けたい技術の一つだ。
軽トラダンプが無事直ったところで、あとはひたすら相方が油圧ショベルで埋まっている石を掘り出して敷地の脇にどけながら泥をかき集め軽トラダンプに載せる、私が軽トラダンプを運転して泥を下ろしてから採土場から真砂土と砂利が混ざった土を積んで戻って地面がへこんだところに降ろすのを繰り返す。いつ終わるか見当がつかない根気のいる作業だ。
今日も朝から廃屋のかたずけ。午前中は柱や梁を切ったり敷地内で掘り出した木材を一輪車で運んだり。そうしていると移住の時にお世話になった役場の地域づくり課のYさんとSさんがやってきた。ちょうど泥運びの作業を始めるところだったので、1人づつ軽トラダンプの助手席で牧場内の作業道についてきてもらった。ひょうたん山の東側の道を抜けるといきなり目の前にみどりに変わりつつある起伏のある牧草地とその向こうにピラミッドのようにそびえたつ深入山が目にとびこむ。この景色はキャンプ場ができたらひょうたん山の展望台からお客さんに見せたい景色の1つだ。
父がシイタケのほだ木を伐りに行くというので、見学に行く。牧場の端に立っている直径25cm程のナラの木をチェンソーで切り倒し、1mの長さで切り落としていく。昔は1.5mの長さにしていたそうだが、体力がなくなった今は短くしているのだそうだ。
昔ながらの瓦屋根の日本家屋の横に、8角形のログハウスが立っていた。室内は柱のない約20畳の広々とした1つの空間。真ん中に薪ストーブをおいて人が集まる場所にするにはいい感じだ。取り扱いが楽な3m以下の木材を使い、内側から角ログを積んでいくだけで組み立てられるという。
Mさん、先日キャンプ場予定地に来られてからいろいろ考えてくれて自分たちで練習用に立てられるトイレ付休憩小屋の設計図を書いてみてくれていた。図になってみると、トイレは下水道がないので、一か所にまとめて作らないといけないとか、雪がけっこう積もるので、床は高めに作りたいとか、漠然と考えていたことが言葉になる。書くということは考えるにも伝えるにも重要なことだ。
解散後、きこりのTさんから電話があり、シイタケをやりたいのでキャンプ場予定地の林にシイタケのほだ木を置かせてもらえないか相談したいと連絡あり。キャンプ場予定地も見浦牧場から借りている身、明日見浦牧場に話をすることにした。
山で暮らす、山を楽しむ、そういう人たちが集う拠点になると楽しい。
泥が敷地の東側の1/4ぐらいを残すのみとなったところで敷地の中を見て回っていたら、敷地の東側隅、水路の接続マスがあるすぐ下の地面が水浸しになっていることに気が付いた。溝を掘って水が流れるようにしたがどこからか次々に水がしみだしている。水路の脇にクラックがあるが、常時水がしみだしているところを見るとそこが原因ではなさそうだ。おそらく水が溜まっている接続マスのどこかが割れているに違いない。どう対処するか見当がつかないので、夕方見浦牧場に相談に行く。
水路の水漏れを直すには、まずは土嚢などで水路の水を止めて、水が漏れているところを特定し、水中でも固まる止水セメントや水中セメントまたは、シリコンシーリング材で補修すると良いという。
インタネットで調べてみたら、高知県が作った動画でわかりやすくやり方や材料が説明されていた。どこでも水路補修は自分たちでやるものらしい。さて、明日からまた水との戦いの始まりだ。
気が付いたら冬中えさが減らなかったペットボトル製のバードフィードのひまわりの種がほとんどなくなっていた。何かが来て食べたらしいが何が食べたのかわからない。ひまわりの種を補給して何が食べに来るのか、しばらく注意してみよう。
今日は、前日教えてもらった水路補修のための作業に取り掛かる。まずは水路の水をバイパスするための作業。バイパスした水を流す先の細い水路を掃除するのと並行して、接続マス内の割れ目を確認するのに先立って接続マス内にたまっている水の深さを確認する。接続マスの中には、周辺の石垣から外れたと思われる大きな石がゴロゴロ落ちていて、いくつかは油圧ショベルで引っ張り上げる必要がありそうだ。
次は水路のバイパスを作る作業。見浦牧場から直径10cmの塩ビパイプを2本もらってきて、水路の上のほうから水路の外に水を流す位置に設置する。パイプの水の入り口のところにガラ袋に土砂を詰めて作った土のうを積む。土のうの積み方は、隙間をあけて前後2列に並べ、隙間に泥を詰めるというもの。土のうだけでは目が粗すぎるので泥で隙間を埋めるのだそうだ。こんなところで相方が神戸に住んでいたころの水害の復旧を手伝ったときの経験が役に立つ。
水が止まったところで、割れ目が確認できるところまで接続マスにたまった水をホースで排出しようとしたが空気が入ってうまくいかず、結局バケツで汲むのが一番早かった。水を汲みだしていたら水中に黒くてゆっくり動くものがいる。おなかが赤いアカハライモリだ。接続マス内を掃除するときには引っ越ししていただかなくては。水を汲みだしてみると接続マスの貯水面の10cmぐらい下に横方向に割れ目があるのが見えた。そこから水が漏れているのに違いない。
シーリング材で補修するには補修箇所を乾燥させたりグラインダーで削ったりする必要があるが、電気は来ていないし土のうでせき止めても完全には水が止まらないしで、セメントで補修することに決め、必要な資材を買いに行く。水の中で固まるセメントには、水中セメントと止水セメントがあり、水中セメントは水中で3時間、止水セメントは2分で固まるとのこと。慣れない作業で2分はいかにも短すぎるので、3時間で固まる水中セメントを買う。
夕方、シイタケ栽培をやりたいきこりのTさんが来たので父と話をしてもらう。その結果、まずはお試しということで、キャンプ場予定地の一角の林の中で始めることになった。
帰り道、雲が晴れて真っ暗な夜道に満天の星。この地で気に入っている風景の一つをTさんに見せることができてよかった。
さすがにキャンプ場予定地での作業は休業。
お昼前、新元号「令和」が発表される。考えてみると我々の場合、社会人になる前が「昭和」、社会人になってからが「平成」、そして第二の人生をスタートしてからが「令和」ということになる。「令和」も長く楽しめるといいが。
石を取り除き、水をバケツでかき出すと水面が下がり、コンクリートの割れ目が水面から出てきた。
ところが、よくよくみたら割れ目からマスの水が外に漏れているのではなく、逆に割れ目からそこそこの量の水がマスの中に流れ込んでいるではないか!
つまり、上流の水路のU字溝の外に水が流れているということだ。ということはマスの割れ目をふさぐとマスの下の地面に流れ出す水を増やすことになってしまう。
そこで対策の方向性を変更し、マス周辺に水がしみだすことを前提にその水を水路に流すことにした。
方針がきまったところで水路は気長に対策することにして、石の掘り出しと泥のかき出し・運搬作業に戻る。が、絶対量が多くてなかなか思うように進まない。
午前中は敷地の隅にある切り株の伐根作業。油圧ショベルで起こそうとしたが途中でうまくいかなくなったのでチェーンをかけて引っ張るも、チェーンのほうが切れてしまった。油圧ショベルで向きを少し変えて再度バケットでこじったらうまく力がかかってすんなり引きぬけた。
その後、薪になる梁や柱、丸太をチェンソーで切断し、梁や柱は蔵の横に、丸太は見浦牧場の薪置き場に運ぶ。あと数本というところで柱の中の釘を切ってしまい、チェンソーの切れ味が極端に悪くなったのでチェンソー作業は中止。
次は敷地の西側隅、コンクリート舗装の境目にある大きな敷石とその隣にある直径20cm弱の切り株を取り除く。切り株が手前に曲がっているので、油圧ショベルのバケットがうまく引っ掛からずびくともしない。やむなく斧で真ん中の太い根を切断している時に、油圧ショベルを反対側から近づけてこじってみたらという案が出てきてやってみたら意外とあっさり抜けた。根ほりはどの方向から力をかけるかが肝心らしい。できた大きな穴は石を入れて真砂土を入れてならしておく。
続いて敷地の東側、キャンプ場予定地に上がる道路の曲がり角にあるゴエモン風呂の跡をショベルで起こしてみたら斜面との境目に大量のさびたトタン板の破片がでてきた。土に混ざると面倒なので手で掘り出して袋に詰めていく。トタン板を取り除き終わったら、取り除いたところにできたくぼみに水がどんどん溜まっていく。地下水がしみだしているようだ。斜面のきわは全部水が流れる道を作る必要がありそうだ。
一日の作業が終わったところで、簡易水道に使っていたホースが、水路のマスの水を抜くのに使ってから水の出が悪いので、何か詰まったのかと調べてみたら、ホースの接続コネクタの中にイモリががっつり挟まっていた。もっと早く調べて入れば助かっていたかもしれないのにかわいそうなことをした。
運搬経路の途中にコブシの大きな木があり、つぼみがいまにも咲きそうな様子だ。
運搬中、牧場の縁で何か黄色っぽいものが走っている。よく見るとキツネがカラスに追いかけられて山の中に逃げていった。餌の取り合いでもしていたのだろうか?
10回程運んで敷地内の泥の山はずいぶん小さくなった。明日1日でかたずけたいものだ。
昨日に続き、暖かいいい天気。今日こそかたずけを完了させるぞ、とその前に簡易水道の水の出が悪くなっていたので調べてみたら、またホースの継ぎ目に得体のしれない昆虫が詰まっていた。得体のしれない昆虫の名はヘビトンボの幼虫。どうやらホースの水の取り入れ口に吸い込まれて、ちょっと細くなっている継ぎ目に詰まってしまうようだ。これ以上殺生しないように吸い込み口に網で作った袋を取り付けて再発防止完了。
あとはひたすら敷地内の泥の運搬。泥の山がどんどん低くなっていき、太陽が西に傾いたころ、ついに泥の山がなくなった。万歳。あとはゴエモン風呂跡のかたずけを残すのみだ。
仕上げに、機械では集められない敷地周辺に散らばっている木片を人手で集めてトンバックに詰め込む。油圧ショベルでトンバックごと軽トラダンプの荷台に釣り上げたら、トンバックの底にある紐を油圧ショベルで引っ張ってさかさまにして中身を荷台にあける。
これを2度ほど繰り返して運搬し、ようやく昨年の夏から着手した廃屋のかたずけが完了した。移住後、油圧ショベルの練習を兼ねて作業し始めたのが3/8、この1か月で土を掘る・載せる、木の根を抜く、石を掘る・運ぶ作業をいやになるほどやり続けたおかげで、油圧ショベル初心者だった相方の油圧ショベル操縦スキルは別人のようにアップした。
明日からは次のフェーズ、真砂土を運んで敷き詰める作業に取り掛かる。
夕方、切れてしまったチェーンを直してもらうため、軽トラダンプで見浦牧場の作業場に行くと、畜舎のほうからてくてくと動物が歩いてくる。タヌキだ。軽トラダンプのすぐ近くまで来て水路の土管の中に消えていった。毎日いろんな生き物に会うのだが、写真にとれないのが悔しい。
3/25(月) 木材かたずけの次は泥のかき出し
一日中曇りの天気。朝はチェンソー2台を動員して、廃材のかたずけ作業。柱や梁を薪にして、蔵の横に積む作業と、藁ぶき屋根の骨組みの細い丸太を薪にして見浦牧場の薪置き場に運ぶ作業をする。一通りの始末が終わったところで、次のフェーズの進め方を検討する。廃屋が建っていたところは、あちこちに大小の束石が埋まっており、石の間は腐った藁ぶきの藁と木材と土が混ざって田んぼの泥のようになっている。ここを整地するには石を掘り出し、表面の泥をかき取ってから、砂利や真砂土を入れて平らにならす必要がある。表面の泥をかき取るのは、油圧ショベルの複数の関節を同時に動かしてバケットを水平に動かす「スイープ」という技術を要求されるので、ここの泥をかき出し終わったら相方はさぞかし運転上手になっていることだろう。
油圧ショベルで軽トラダンプに泥を積んで運ぶ、という作業を2度ほどやってみてから、明日からは、油圧ショベルで敷地奥から手前まで石を掘り出してよけながら表面の泥をかき集めて山にしてから、軽トラダンプに積んで運ぶ、という手順で進めることにした。
3/26(火) 軽トラダンプ早くも壊れる
風が強い晴れの天気。いつもはジムに行く日だが、天気のいい日に作業を休むのが惜しくてパス。廃屋の敷地の作業は今日から泥のかき出しという次のフェーズに入る。午前中は体力を要求される廃材かたずけ作業の続き。体にダメージが残らない程度で切り上げて泥のかき出し運搬作業を始める。最初のうち、アームを手前にひかずにバケットを持ち上げていたせいで車体が不安定になり、それが怖くてバケットをあまり上げずに軽トラダンプの荷台に積もうとしたらバケットが荷台のどこかにガンと接触。すぐダメージを確認すればよかったのだが、大したことないだろうと作業を続け、泥を積み終わってから確認したら、左側のリアゲートを止める掛け金ハンドルが折れてなくなっていた。泥を下ろして探してみたがハンドルは見つからず、とりあえずバールでたたけば掛け金を外すことができるので、そのまま作業を続行する。泥を下ろしてから空荷で帰るのが惜しいので、途中の採土場によってスコップで砂利交じりの真砂土を積んで戻る。積んで帰った真砂土を敷地内の軽トラダンプが通るへこんだところに降ろしてならしているすきに、相方が軽トラダンプがいない間に油圧ショベルでかき集めた泥を積む。6回運んだところで今日の作業は終了。
帰りに見浦牧場に軽トラダンプの掛け金ハンドルが折れた件を相談に行く。溶接すれば治るよと言われ一安心。
3/27(水) 軽トラダンプ、溶接で直る
昨日と同様、風が強い晴れの日。日当たりのいい土手一面に咲くタネツケバナ |
軽トラダンプの折れた掛け金ハンドルを溶接中の父 |
3/28(木) 早春の深入山の絶景
さすがにもう出番がなくなった除雪機のガソリンを携行タンクに移してから軽トラダンプに給油。一生懸命アクセルを踏んでも時速40km出すのがやっとの軽トラダンプでは20km離れたガソリンスタンドに行くのは覚悟がいるので、今後も携行タンクで給油することになりそうだ。今日も朝から廃屋のかたずけ。午前中は柱や梁を切ったり敷地内で掘り出した木材を一輪車で運んだり。そうしていると移住の時にお世話になった役場の地域づくり課のYさんとSさんがやってきた。ちょうど泥運びの作業を始めるところだったので、1人づつ軽トラダンプの助手席で牧場内の作業道についてきてもらった。ひょうたん山の東側の道を抜けるといきなり目の前にみどりに変わりつつある起伏のある牧草地とその向こうにピラミッドのようにそびえたつ深入山が目にとびこむ。この景色はキャンプ場ができたらひょうたん山の展望台からお客さんに見せたい景色の1つだ。
広々とした牧場の向こうにそびえる深入山 |
3/29(金) 元建築士とキャンプの達人のログハウス訪問
ぽかぽか天気の中、美容院が縁で知り合った元建築士のMさんの友人のYさんのログハウスを訪問する日。朝9時、可部のMさんの自宅にうかがい、一緒に75km先の庄原市のYさんの家に向かう。昔ながらの瓦屋根の日本家屋の横に、8角形のログハウスが立っていた。室内は柱のない約20畳の広々とした1つの空間。真ん中に薪ストーブをおいて人が集まる場所にするにはいい感じだ。取り扱いが楽な3m以下の木材を使い、内側から角ログを積んでいくだけで組み立てられるという。
Mさん、先日キャンプ場予定地に来られてからいろいろ考えてくれて自分たちで練習用に立てられるトイレ付休憩小屋の設計図を書いてみてくれていた。図になってみると、トイレは下水道がないので、一か所にまとめて作らないといけないとか、雪がけっこう積もるので、床は高めに作りたいとか、漠然と考えていたことが言葉になる。書くということは考えるにも伝えるにも重要なことだ。
解散後、きこりのTさんから電話があり、シイタケをやりたいのでキャンプ場予定地の林にシイタケのほだ木を置かせてもらえないか相談したいと連絡あり。キャンプ場予定地も見浦牧場から借りている身、明日見浦牧場に話をすることにした。
山で暮らす、山を楽しむ、そういう人たちが集う拠点になると楽しい。
3/30(土) 水路の水漏れ発見!
まずは大きすぎて敷地の真ん中に積んだままにしてあった大きな梁とその上に載っている伐採した赤松をかたずける。赤松はチェーンを使って油圧ショベルで引っ張って移動、その下の太い梁はチェンソーで切り刻んでから移動する。敷地内の障害物がなくなったところで、ひたすら泥の剥ぎ取りと運搬にいそしむ。泥が敷地の東側の1/4ぐらいを残すのみとなったところで敷地の中を見て回っていたら、敷地の東側隅、水路の接続マスがあるすぐ下の地面が水浸しになっていることに気が付いた。溝を掘って水が流れるようにしたがどこからか次々に水がしみだしている。水路の脇にクラックがあるが、常時水がしみだしているところを見るとそこが原因ではなさそうだ。おそらく水が溜まっている接続マスのどこかが割れているに違いない。どう対処するか見当がつかないので、夕方見浦牧場に相談に行く。
水路の水漏れを直すには、まずは土嚢などで水路の水を止めて、水が漏れているところを特定し、水中でも固まる止水セメントや水中セメントまたは、シリコンシーリング材で補修すると良いという。
インタネットで調べてみたら、高知県が作った動画でわかりやすくやり方や材料が説明されていた。どこでも水路補修は自分たちでやるものらしい。さて、明日からまた水との戦いの始まりだ。
3/31(日) 水路の割れ目確認と水漏れ補修の材料購入
一日中気温が低く、あられ雪が降ったりやんだりの天気。ようやく咲いたスイセンに積もるあられ雪 |
今日は、前日教えてもらった水路補修のための作業に取り掛かる。まずは水路の水をバイパスするための作業。バイパスした水を流す先の細い水路を掃除するのと並行して、接続マス内の割れ目を確認するのに先立って接続マス内にたまっている水の深さを確認する。接続マスの中には、周辺の石垣から外れたと思われる大きな石がゴロゴロ落ちていて、いくつかは油圧ショベルで引っ張り上げる必要がありそうだ。
次は水路のバイパスを作る作業。見浦牧場から直径10cmの塩ビパイプを2本もらってきて、水路の上のほうから水路の外に水を流す位置に設置する。パイプの水の入り口のところにガラ袋に土砂を詰めて作った土のうを積む。土のうの積み方は、隙間をあけて前後2列に並べ、隙間に泥を詰めるというもの。土のうだけでは目が粗すぎるので泥で隙間を埋めるのだそうだ。こんなところで相方が神戸に住んでいたころの水害の復旧を手伝ったときの経験が役に立つ。
土のうと泥で水路の水をせき止めて作ったバイパス水路 (青いホースは簡易水道) |
シーリング材で補修するには補修箇所を乾燥させたりグラインダーで削ったりする必要があるが、電気は来ていないし土のうでせき止めても完全には水が止まらないしで、セメントで補修することに決め、必要な資材を買いに行く。水の中で固まるセメントには、水中セメントと止水セメントがあり、水中セメントは水中で3時間、止水セメントは2分で固まるとのこと。慣れない作業で2分はいかにも短すぎるので、3時間で固まる水中セメントを買う。
夕方、シイタケ栽培をやりたいきこりのTさんが来たので父と話をしてもらう。その結果、まずはお試しということで、キャンプ場予定地の一角の林の中で始めることになった。
帰り道、雲が晴れて真っ暗な夜道に満天の星。この地で気に入っている風景の一つをTさんに見せることができてよかった。
4/1(月) エイプリルフールの朝は嘘のような雪景色
東京ではさくらが満開だというのに、朝起きたら積雪10cm、一面の雪景色。4月とは思えぬ雪景色 |
馬酔木の花も寒そう |
お昼前、新元号「令和」が発表される。考えてみると我々の場合、社会人になる前が「昭和」、社会人になってからが「平成」、そして第二の人生をスタートしてからが「令和」ということになる。「令和」も長く楽しめるといいが。
4/2(火) 水路の接続マスの掃除でわかった意外な事実
新雪がうっすら積もった寒い朝。水路の接続マスの修理をするため、接続マスにたまっている石や砂を取り除く。1つだけ人力では持ち上げられない大きな石があり、何で釣り上げるか思案した末に建屋の残骸を引き倒すときに使ったチェーンをかけて油圧ショベルのフックに取り付けて無事持ち上げることができた。チェーンは引っ張ると鎖の角が石に引っ掛かるので意外とちゃんと掛かってくれる。石を取り除き、水をバケツでかき出すと水面が下がり、コンクリートの割れ目が水面から出てきた。
ところが、よくよくみたら割れ目からマスの水が外に漏れているのではなく、逆に割れ目からそこそこの量の水がマスの中に流れ込んでいるではないか!
つまり、上流の水路のU字溝の外に水が流れているということだ。ということはマスの割れ目をふさぐとマスの下の地面に流れ出す水を増やすことになってしまう。
そこで対策の方向性を変更し、マス周辺に水がしみだすことを前提にその水を水路に流すことにした。
方針がきまったところで水路は気長に対策することにして、石の掘り出しと泥のかき出し・運搬作業に戻る。が、絶対量が多くてなかなか思うように進まない。
4/3(水) 根ほりはどの方向から掘るかが肝心
またもやうっすら新雪が積もった快晴の朝。日中は昨日までの寒さが一段落して絶好の作業日和だ。うっすら積もった雪の中でも元気に育つシャクヤクの芽 |
その後、薪になる梁や柱、丸太をチェンソーで切断し、梁や柱は蔵の横に、丸太は見浦牧場の薪置き場に運ぶ。あと数本というところで柱の中の釘を切ってしまい、チェンソーの切れ味が極端に悪くなったのでチェンソー作業は中止。
蔵の壁に積みあがった元梁や柱 |
続いて敷地の東側、キャンプ場予定地に上がる道路の曲がり角にあるゴエモン風呂の跡をショベルで起こしてみたら斜面との境目に大量のさびたトタン板の破片がでてきた。土に混ざると面倒なので手で掘り出して袋に詰めていく。トタン板を取り除き終わったら、取り除いたところにできたくぼみに水がどんどん溜まっていく。地下水がしみだしているようだ。斜面のきわは全部水が流れる道を作る必要がありそうだ。
一日の作業が終わったところで、簡易水道に使っていたホースが、水路のマスの水を抜くのに使ってから水の出が悪いので、何か詰まったのかと調べてみたら、ホースの接続コネクタの中にイモリががっつり挟まっていた。もっと早く調べて入れば助かっていたかもしれないのにかわいそうなことをした。
4/4(木) キツネに遭遇
久しぶりに雲一つない青空が広がり、春の日差しが降り注ぐ暖かい日。今日はひたすら泥の運搬に専念する。一度柔らかい泥が運んでいる間に液状化して荷台前方の持ち上げる側に広がってしまい、荷台のダンプが持ち上がらなくなって焦ったが、試行錯誤の結果、クラッチとアクセルをうまく使えばいいということに気が付く。運搬経路の途中にコブシの大きな木があり、つぼみがいまにも咲きそうな様子だ。
膨らんだコブシのつぼみ |
10回程運んで敷地内の泥の山はずいぶん小さくなった。明日1日でかたずけたいものだ。
4/5(金) ヘビトンボの幼虫が詰まった!
昨日に続き、暖かいいい天気。今日こそかたずけを完了させるぞ、とその前に簡易水道の水の出が悪くなっていたので調べてみたら、またホースの継ぎ目に得体のしれない昆虫が詰まっていた。得体のしれない昆虫の名はヘビトンボの幼虫。どうやらホースの水の取り入れ口に吸い込まれて、ちょっと細くなっている継ぎ目に詰まってしまうようだ。これ以上殺生しないように吸い込み口に網で作った袋を取り付けて再発防止完了。
あとはひたすら敷地内の泥の運搬。泥の山がどんどん低くなっていき、太陽が西に傾いたころ、ついに泥の山がなくなった。万歳。あとはゴエモン風呂跡のかたずけを残すのみだ。
4/6(土) ついに廃屋のかたずけ完了
今日は最後に残ったキャンプ場予定地に上がる道路のところにあるゴエモン風呂跡をかたずける。手前のU字溝に土砂が落ちないように、コンクリートブロックと板を使って蓋をしてから、油圧ショベルで石をより分け、腐った木が混ざった土をすくっては軽トラダンプに積んで運搬。仕上げに、機械では集められない敷地周辺に散らばっている木片を人手で集めてトンバックに詰め込む。油圧ショベルでトンバックごと軽トラダンプの荷台に釣り上げたら、トンバックの底にある紐を油圧ショベルで引っ張ってさかさまにして中身を荷台にあける。
これを2度ほど繰り返して運搬し、ようやく昨年の夏から着手した廃屋のかたずけが完了した。移住後、油圧ショベルの練習を兼ねて作業し始めたのが3/8、この1か月で土を掘る・載せる、木の根を抜く、石を掘る・運ぶ作業をいやになるほどやり続けたおかげで、油圧ショベル初心者だった相方の油圧ショベル操縦スキルは別人のようにアップした。
明日からは次のフェーズ、真砂土を運んで敷き詰める作業に取り掛かる。
半年前、こんな状態だった廃屋が… |
見事すっかり片付きました! |
敷地を右手奥からみたところ |
チェンソー 軽トラダンプ・軽トラ 広島県安芸太田町の春 小屋 水路 廃屋解体 伐根・根ほり 油圧ショベル・バックホー