先週作ったキャンプ場予定地の水路のパイプ部分が雨で決壊、その修理をしているうちに最終的には人力で水路を掘り出すことになりました。その顛末はこちら。
2/3(日) 朝から降り始めた小雨が次第に強い雨に変わって、時折吹く車庫が吹き飛ぶかと思うほどの強風と共に一日中降り続く。さすがに屋外作業は見送り。
2/4(月) 雨がやみ、青空が時折顔をのぞかせる天気。雪もすっかり解けて5cm程に。予定地の水路の様子を見に行くと、一番水量の多い水路のパイプが詰まって決壊、増水した大量の水はすべてパイプの下にある穴に流れ落ちてしまっていた。パイプのつまりを取り除いても水量が多すぎて水位が下がらない。そこでパイプでつなぐのをあきらめ、パイプの横に新たに水路を掘ることにした。水量が多いので、最初に細い水路を掘って水を流せば、あとは流れる水の勢いで水路内の土を崩すだけでどんどん掘れて行く。今回は、水路は増水時の水量を基準に作っておく必要があるということを実感した。
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決壊したパイプを迂回するために掘った水路 |
2/5(火) 気温-8℃の寒い朝。青空が広がるいい天気。予定地の水路を見に行くと水の勢いで少し水路が深くなっていた。油圧ショベルで構造物を壊さずに水路を掘るのはかなりの技術が要求されることもあり、このまま水の勢いを利用していけば、人力で埋まった水路まで掘り下げられるのでは?と思いつき、相方は水路の上から、私は水路の縁が見えている水路の下流終端から水路を掘っていくことにした。
2/6(水) 夜降っていた雨が朝のうちに止んで午後は天気が回復。早めの昼ご飯を食べてから水路掘りに行く。相方が水路全体の深さを少しづつ均等に掘り下げていき、私が水路の終端から崩してコンクリートの縁を掘り出していく。もくもくと泥だらけになりながら作業すること3時間、ついに2本目の杭のところまで水路を掘り出すことに成功。掘り出した水路の長さは6m、幅は50cm、高さは1m強。これを人力で掘れるとはびっくりだ。接続マスまで残り5m程、あと1日~2日で開通するかも。
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掘った深さは約1m。
これだけの土砂、一体どこから運ばれてきたのやら |
2/7(木) 朝から雨。午前中の歯医者を済ませてから、現金を下ろして安田林業にチェンソーを買いに行く。合わせて木を引っ張るときに使う道具を教えてもらう。人間の体重で引っ張るのに必要なのは、太さ1.2cm長さ20m程の普通のロープ、引っ張る角度を変えるための滑車(プーリー)、滑車を適当な木に取り付けるための輪になったひも(オープンスリング)、ひもに滑車を取り付けるためのカラビナ。この道具を組み合わせるとロープを結ぶことなく滑車を付近の木に簡単に取り付けられる。作業道具は人間の知恵がつまっていて感心するものが多い。
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倒す木(お茶)とテコに使う木(水)への取り付けイメージ
ロープを写真下方向に引っ張ると写真右側に木が倒れる。 |
買い物を終えて事務所を出ようとしたら、入り口に本棚があり、樹木の図鑑や林業関係の本が並んでいたので、樹木の種類を特定するのにわかりやすい図鑑と、刈払機の取り扱い方法の解説本を紹介してもらった。出版しているのは全国林業改良普及協会、安田林業に頼めば取り寄せていただけるそうなので、お願いしておいた。インタネットでこの手の本を探したり選んだりするのは大変だが、実際に使っている人の意見が聞けて実物の中身が確認できるのはありがたい。
午後は役場で防災無線装置の貸し出しの申込みをしてホームセンターとスーパーで買い物をして帰宅。ちょうど役場の人が防災無線の取り付けに来てくれたので家の中で受信状態のいい場所を探して設置する。
夕食後、チェンソーの説明書を見ながらチェンソーの構造を確認。さすがプロ用、電動チェンソーがまるでおもちゃだ。
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新しいチェンソー(手前)。電動チェンソー(奥)がおもちゃに見える。 |
2/8(金)朝6時、防災無線の放送で目が覚めた。安芸太田町の人はみんな早起きなのか?
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朝、家の石垣にやってきたジョウビタキ |
午前中は町の会報を配って歩く。一番上の別荘のSさんのところでコーヒーとケーキをごちそうになった。Sさんはここに来た当初はあちこち痛くて大変だったがそのうち筋力がついて楽になったと話していた。指や腕が痛いのは筋力が付くのを地道に待つしかなさそうだ。
午後、小雪が舞う中、水路掘りの続き。残り5mのうち50cm程は水が勝手に削っていた。
もくもくと作業すること3時間。残り1mのところまで掘って時間切れ。上着もズボンも泥まみれになってしまったので、即洗濯。土木作業をすると洗濯の回数が増える。
そのあとは新しいチェンソーの試運転。さすがエンジン式だけあってすごい音と振動。これでもエンジン式では振動が一番少ない機種らしい。燃料タンクが3回空になるまでならし運転が必要らしく、さて何を切ってならそうか。
2/9(土)朝から小雪が舞う寒い一日。運動も兼ねてお昼前雪が弱まった時を狙って水路掘りの続きに出かける。溝堀作業は体のいろんなところを動かすので、気温が零下なのを忘れるくらい体が温まる。暖房費節約には効果的だ。予定地では暖かい日が続いて春と勘違いしていたネコヤナギが雪をかぶっている。
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雪をかぶったネコヤナギ |
2時間ほどの作業でついにU字溝全体を掘り出すのに成功した。といっても、掘り出せたのはU字溝の縁から5cm程の深さまで。増水時を考えるともう少し掘り下げが必要だが、その作業は翌日に回す。
新しいチェンソーで木を切らないといけないが、その重量はオイルと燃料満タン状態で約6kg、道がついていない予定地の作業場所まで手に提げて運ぶには重すぎる。運搬する方法を検討した結果、背負子(しょいこ)を買うことにした。値段が高いものではチェンソー専用のオプションまで用意されているモンベル製もあるが、移動距離が短いのでおススメの中で一番安いものを通販で注文する。
2/10(日)5cm程の新雪が積もり、時折青空がのぞく天気。
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雪が積もった梢の間を飛ぶツグミ |
新雪を踏みながら予定地に出かける。毎日通っているので、予定地までの道が通勤路、予定地は勤務先オフィスといったところか。
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毎日の通勤路? |
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通勤先オフィス? |
増水時にも耐えられるよう、U字溝の縁から30cmぐらいの深さを目標に掘り下げていく。
掘っていくと足元は低くなり、土砂を捨てるところは高くなるので、掘った土砂を投げ上げるのがどんどんきつくなっていく。なにもかも人力で作業していた昔の人の苦労がしのばれる。3時間程かかって予定の深さまで掘り下げ、いったん水路改良工事は完了。
あらためて見ると掘った量にびっくり。人力パワーもなかなか侮れない。
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1/27 決壊前の水路 |
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2/10 U字溝まで掘り下げた水路 |
家に帰ると通販で注文した背負子が届いていた。早速チェンソーをくくって担いでみた。これなら無理なく運べそうだ。
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背負子(しょいこ)にくくれば重いチェンソーも軽々運べる |
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