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2019年6月19日~6月28日 蔵の柱の土台を修理する

 
Hさんに手伝ってもらってキャンプ場予定地内の蔵の屋根が直ったので、次は蔵の前室を何とかしようと修理に着手。ところがいつのまにか大修理に、、、 


6/19(水) 次の修理は蔵の前室

蔵の屋根が直ったら欲が出てきて、管理棟兼倉庫に使えるぐらいには修理したいねということになり、午後Hさんが来られてからこれからの修理方法を相談することにした。
午前中はサイトNo2に行き、これからの工事の進め方を検討する。暗渠にしろ整地にしろ、これからも砂利が結構な量必要となるが、見浦牧場の砂利採取場は岩盤に阻まれて砂利を作ることが難しくなってきている。油圧ショベルで岩盤を削るにはブレーカーというアタッチメントが必要だが、買うべきかどうか判断できないので一度レンタルで使ってみることにし、後日油圧ショベルメーカーの営業さんに相談することにした。
キャンプ場予定地にやってきたタマムシ色に光る羽が美しいカラスアゲハ
午後、Hさんが来られたのでまず穴の開いた蔵の前室の屋根を直したい旨を話して修理方法を相談する。前室の屋根は2か所穴が開いていてその下の柱や梁が腐っているので、どこを残すか悩んだ結果、まずは屋根と壁の板を外して柱だけにして、腐っている柱や梁の部分を減築し、屋根と床をやり直すという方針で進めることにした。
屋根に2か所穴が開いた解体前の蔵の前室

6/20(木) 蔵の前室を解体する

朝、Hさんが到着してから3人で蔵の雪囲いの解体準備を始める。雪囲いの中に置いてあった古い梁などの木材や林業や土木の作業道具を外に運び出す。前室が空になったら、壁際の柱の撤去に備えて梁の下に仮柱を2本立てて梁を支える。
蔵の前室の梁を支える仮柱
続いて解体。Hさんが屋根に上がって瓦を外して下に投げおろし、その瓦を私が拾って脇に積んでいく。Hさんは雪が多いこの地域特有の傾斜が急な屋根の上を安全帯一つで軽々と移動しながら瓦を降ろしていく。その間、高いところが苦手な相方は地面の上で壁板をバールではがしていく。
昼休み、油圧ショベル用のブレーカーのレンタルについて油圧ショベルのメーカーの営業の方に相談すると、「1か月レンタルでも10万円強かかる。それより自分の営業所の近くにあるアタッチメントの製造・販売と中古販売をやっている「バケットランド」に在庫があり、偶然にも翌日21日から展示即売会をしていて、価格もレンタルの2か月分ぐらいなので、購入を検討してはどうか」と教えてもらったので、工事を中止して行ってみることにした。
午後、瓦降ろしと壁板外しの作業を続けていると、安芸太田町の役場の方が新任者の紹介を兼ねて見学に来られた。前回来られた2か月ほど前は母屋跡に大きな暗渠の溝があり、母屋跡とサイトNo1をつなぐ坂道も登れる状態ではなかったので、見違えたとびっくりしていた。展望台予定地に案内すると、頂上から青々とした牧草地が見え、木々の間を涼しい風が吹き抜けていく。高原の空気が満喫できる展望台になりそうですね、また来ますと言って帰っていった。
瓦降ろしと壁板外しが終わったら、次は減築部分の解体。減築する壁の柱や梁をのこぎりやチェンソーで切断してばらしていく。ばらしてみたら残した柱や壁の土台になっているクリの角材も湿気で傷んでいて交換修理が必要と判明。しかし、我々にはノミでほぞを切るような修理は無理だし、クリの角材など手に入らないしで、修理方法を再考することになった。

6/21(金) ブレーカーを買いに行く

今日は 広島市内五日市港にある「バケットランド」にブレーカーを見に行く日だ。私がかつて広島に住んでいたころには海だった埋立地の広い敷地の中にバケットランドはあった。展示会場の広場には様々なアタッチメントを装着した大きな重機が展示されており、建物の中に入ると、巨大ロボットの腕?かと思うほど巨大なアタッチメントがずらりと並ぶ。その中に岩を砕くブレーカー、木材を挟むフォーク、などの中古も置いてあったが我々が持っている油圧ショベルに適合する3t用はおもちゃの様に小さく見える。
新製品を装着した大きな油圧ショベルがずらり

会場に並べられた巨大ロボットの腕のようなびっくりする大きさのアタッチメント
受付の人に中古の3t用ブレーカーを探していると伝えると、担当の営業マンを呼んでくれた。バケットランドは、岡山に本社がある解体系のアタッチメントのトップメーカーTAGUCHIの販売店で、耐久性には定評があるらしい。中古も点検、整備し、取り付ける機種に合わせたピン、油圧ホースなども一式そろえて納品してくれるとのことで安心だ。今回はイベントに合わせて、通常は別途請求になる配送料なしで全国の販売店にある中古も販売しているとのことなので早速手配をお願いし、納期や受け取り方法などが決まったら連絡いただくことにした。飲み物や軽食、くじ引きのサービス、プロモーションビデオの上映などもあり、なかなか楽しい展示会だった。

6/22(土) 今日はかたずけデー

時折雨がぱらつくぐずついた天気。雨の合間にかたずけ作業をすることにした。まずはキャンプ場入り口の道の脇に積んであるトタンの山を軽トラダンプに積んで見浦牧場の屑鉄置き場に運ぶ。同じ作業をしすぎると体のあちこちが痛くなるので、山が1つなくなったところで中断し、次はサイトNo4で粗朶を焼く。今回は焚き付けの段ボール薪(段ボール箱を切って丸めたもの)を持ってくるのを忘れたので伐採した松の枯れ枝を取ってきて燃やしたらうまく火がついた。松は松ぼっくりも松葉もいい焚き付けになる。
土台の修理が必要ということが判明した蔵の前室はその後いろいろ検討した結果、修理はあきらめて作り直すことにした。ただし前室がなくなると敷地内で雨をしのぐところがなくなってしまうので、蔵の中に物を置けるようにしてから前室を作り直すという計画に変更することにした。

6/23(日) 蔵の床をとりはずす

朝からトタン運びをしていると、Hさんがやってきた。蔵の中を直して物が格納できるようにしてから前室を作り直したい、という計画を説明して、3人で蔵の中の荷物の運び出しに着手。蔵の床は半分抜けていて、自転車や脱穀機や籾摺り臼(もみすりうす)や大きな木箱などが散乱している。木と鉄でできた重い脱穀機は床が抜けて地面に落ちていて、足場が悪い場所では大人2人でも持ち上げることすら難しい。とおもったらHさん、鴨居の上の壁板をはずして、鴨居を露出させてからそこに小型のけん引具ミニレバーを取り付けて脱穀機にかけたスリングにつなぎ、ミニレバーのレバーを動かしてけん引すると、重い脱穀機が持ち上がり鴨居の下に宙づりになった。そのあとは、ところどころ抜けた蔵の床に板を並べて道を作り、単管パイプをおいてその上に脱穀機を降ろす。単管パイプの上を転がすように脱穀機を動かし、単管パイプから外れる前に次の単管パイプを差し込んでまた転がす。入り口まで来たら前室の梁にまたミニレバーとスリングで脱穀機を釣り上げて押しながら降ろして外に運び出すことに成功した。ピラミッドや城の石垣の石を運ぶのもきっとこんな風に動かしていたのだろう。どの場面でどの道具をどんな風に使うのか、そういう知恵の量がHさんと我々では全然違う。
古いムシロ・ゴザや巨大なブリキ缶などの荷物をすべて運び出してみると、床の太い木材が何本も落ちてあちこち床板が傾いている。蔵の間にある壁も真ん中が下がっているようだ。
窓が奥に1つしかなく、暗いので、間の壁を取り除くことにした。釘を抜こうとしたがさび付いていて板が先に割れてしまうので、きれいにはがすのはあきらめ、チェンソーで横木(胴縁というらしい)を切り離して横木ごと板を取り外す。間柱も上下のほぞをチェンソーで切り離して取り外す。
取り壊し前の仕切り壁
壁がなくなったところで床の状態を確認するため、床板と腐った大引き(1階の床板を支える太い材木。詳しくはこちら)を運び出す。床板も大引きも湿気で裏側が細かくひび割れてボロボロだ。
傷んで崩れ落ちた床板と大引き
階段も外してしまって、地面の土がむき出しになった。横5m×縦7m程の蔵の内部には屋根を支える柱は1本もなく、巨大な犬小屋のような構造だ。壁の下にぐるりと石が並べてあり、石の上に太い土台のクリの木を横に置き、ほぞで土台に差し込まれた屋根まで続く通し柱が24本立っている。
蔵の床板・床梁がなくなって土がむき出しに
柱から上はきれいなものだが、問題は土台だ。柱16本分ぐらいの土台は腐って、うち2本は完全に土台がなくなって柱が宙に浮いている。土台をつくりなおさなければいつくずれてもおかしくない。
さてどうやって土台を作り直すか。いろいろ3人で知恵を絞った結果、数本づつ土台を取り除いて高さを変えられるジャッキ柱等で柱をささえ、ジャッキ柱ごと土台があったところに型枠を組んでコンクリートを流し込んで新しい土台を作る、という案が有力になった。月曜日に必要な資材や道具を持ち寄って、作業の段取りなどを検討することにした。

6/24(月) モルタルで柱の土台を作る

朝、Hさんが到着し、柱が宙に浮いている箇所から作業開始。午前中は新しい土台用の型枠をセットする作業。柱の回りの土台の残骸と土壁をかき出してスペースをあけ、板で柱を囲む高さ10cm程の型枠を組み立てて柱の下にセットする作業を繰り返し、午前中に4本の柱の作業が終わった。
午後からはその型枠にモルタルを作って流し込む作業。電動撹拌機を使うには電源が必要なので、Sさんに発電機があれば貸してもらえないかと相談にいくと、かなり古い発電機があるとのこと。ガソリンを少し入れてエンジンをかけようとしたが、スターターロープが空回してしまう。Sさんはすぐにそれを修理してくれたのだがそれでもエンジンはかからず、プラグを外して掃除したら直るはずとプラグレンチを探したがサイズが合うものがなく、とりあえず持って帰って調整することにしたが、今日の分には間に合わないので家に帰ってモルタルを作ってくることにした。
ペール缶2缶に分量のセメント、砂、水を混ぜ、電動撹拌機で混ぜる。それを軽トラダンプに載せて予定地に戻る。柱の下に作った型枠は表面がでこぼこの石の上に載っているので、あちこち隙間が空いていて、そのままモルタルを流し込むと漏れてしまう。どうするのかな?とみていると、バケツにセメントと砂と少量の水を混ぜ、手で握ってばらけなくなる程度の固いモルタル「バッサ」を作り、それを粘土のように手で型枠の隙間に押し込んで隙間を埋める。そのあと柔らかめのモルタルを小さい容器に移して型枠に流し込んでいく。本当にSさんの作業を見るのは勉強になる。
夕方、母がフキ採りのついでによってくれたので蔵から出した古い道具を見せてあげた。それを見た母は、飼っている牛や馬に食べさせるカヤを取ってくるために深入山にあった草取り場と家の間を馬を引いて往復するのは子供の仕事、草取り場でカヤを刈り大きな束を作って馬の背に6束積む大人と、家で馬の背からカヤを降ろす大人との連携作業で、朝と夕方、お盆の前はお盆の間の餌を確保するためにさらに多くの回数カヤを運んでいたと、思い出を話してくれた。機械がない生活経験がある最後の世代が母の世代なんだろう。

6/25(火) 今日はジムの日

隔週のジムの日。

6/26(水)ササユリが咲く

中四国もようやく梅雨入りし、時折小雨が降る梅雨らしい天気。
キャンプ場予定地に向かう途中の道端で薄桃色のササユリが咲いているのを見つけた。昔はあちこちで普通に見られたが、イノシシが食べるのか、最近はめっきり数が減ってしまったのだという。四国や新潟では絶滅危惧種に指定されているらしい。
やぶの中でひっそりと咲くササユリ
キャンプ場の近くに咲いていないか探しに行き、2か所で咲いているのを見つけた。ほかにもコアジサイやノアザミがたくさん咲いている場所があり、キャンプ場ができたら周辺散策コースとして紹介しよう。
大好きな花の一つコアジサイ
ノアザミの蜜を吸うのに大忙しのクロアゲハ
Hさんは前日に4本、今日も4本柱の土台作りをしてくれていて、今日で北側に続き東側の柱の土台作りが完成する。そこで我々は次の作業の邪魔になる南側の蔵の壁に積んである大量の薪を見浦牧場の薪置き場に運搬する。

6/27(木) ブルーベリー狩り

熱帯的気圧の四国沖通過の影響でそこそこの雨。家の周辺の水路や池のあちこちにモリアオガエルの卵の塊が増えている。ここでは自然観察しに行かなくても自宅で自然観察できてしまう。
相方は遅れぎみの電気工事士2種の試験勉強に専念する。
Hさんは4回目の柱の土台作り。まずは古い木の土台を取り除く作業だ。柱の外壁に張ってある板壁をはがし、柱の土台の外側に塗ってある土壁を壊して土台を露出させる。チェンソーと鋸で柱の両脇の土台をきり、のみで土台の木を削って柱のほぞを露出させたら、土台をほぞを露出させた内側からハンマーでたたいて外側に抜く。続いて新しい土台を作る作業。コの字型の型枠を外から柱の下にはめて内側に板を打ち付けて箱型にする。型枠の位置を調整し、型枠の下の隙間をバッサ(手で練った固めのモルタル)を詰めてふさぐ。Sさんからお借りした年代物の発電機(Hさんが修理して動くようにしてくれた)回して電動撹拌機を動かし、ペール缶に入れたセメントと砂と水を混ぜて柔らかめのモルタルを作る。それを型枠の中に流し込み、棒でつついて隙間にモルタルが入るようにする。
その間、私は予定地周辺の大規模林道の路肩の草刈りと落ち葉はき。路肩部分の落ち葉をそのままにしておくとそれが土になり、草が生え、草の根がアスファルトを割って道路がどんどん傷んでしまうので路肩の落ち葉はきは重要な作業なのだ。
夕方、父がホイルローダで来てくれて明日運ぶ予定にしていた蔵の壁に積んでいた薪を3回運んでくれた。何とか予定作業が終わり、かたずけて解散。その後父が運んでくれた薪を積みに見浦牧場に行く。
すると母がカブがあるので持っていくかという。畑についていくとその場でカブを抜いて渡してくれた。そのとき母がブルーベリーを採るのが大変でとこぼすので手伝うことにした。畑の隅に植えてあるブルーベリーの枝先にはたくさん黒くなったブルーベリーがなっているが、熟している実と熟していない青い実が一緒になっている。青い実に触らないように熟している実だけ採るのはとても面倒な作業で、値段が高いのもうなずける。20分程で中くらいのボールがいっぱいになり、その4/5程をもらって帰った。食べきれないのでジャムを作ってみよう。

6/28(金)  柱の土台の修理完了

11時ごろHさんが来られて、最後の4本の柱の土台の修理にとりかかる。
昼休み、いったん家にかえって昼ご飯を食べていたら突然大粒の雨が降り出した。慌てて予定地に引き返し、出しっぱなしにしていた道具を雨が当たらないところにかたずける。
午後、7時近くまでかかってついに柱の土台の修理が終わった。これで建物が傾く心配がなくなって一安心。次は床の再建だ。
修理が終わった柱の土台





















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